親野智可等先生の『小学生の学力は「ノート」で伸びる』のポイントまとめ。

子育て
記事の中にPRを含む場合がありますが、らっこが自分で買ったもの、良いと思ったものを紹介しています。

こんにちは。ワーママのらっこです。

この春に上の子(男児)が小学校に入学しました。

4月中旬現在では、まだ勉強らしい勉強は始まっていません。

学校の授業が本格的にスタートしたときの心の準備のために、こちらの本を読みました。

著者の親野智可等先生は教師歴23年のベテランで、教師時代の経験と知識をメルマガやブログで発信している方です。

具体的ですぐできるアイデアが多いと評判で、メディアや子育て世代の親たちの圧倒的な支持を得てメルマガ大賞の教育・研究部門で5年連続第1位に輝いたほど。

私はまだ息子が保育園のときから親野先生のTwitterやメルマガを読んでまして、子育ての参考にさせてもらっています。

先生のアイデアの何がそんなに良いかというと実践的なところです。子どものことをめちゃめちゃよくわかっている提案だから、真似できる。

「そんなことできたらいいけど現実的には無理だよね」っていう机上の空論で終わらず、すぐ実践できることばかりだから、ものすごくお世話になってます。

特に「子どもにやる気を出させるための声かけ」がすごくお上手だなと思います。

お話されている内容は親には耳の痛いことも多いのですが、、今のところは頑張れています。笑

今回読んだこのノートの取り方の本も学びが多かったです。

備忘録がてらポイントをまとめましたので、同じく小1のお子さんを持つ方、これからお子さんが来年に入学予定の方の参考になれば嬉しいです。

小学生に大切な勉強は二種類ある

親野先生によれば、小学生にとって大切な勉強は二種類あるとのこと。

ひとつは学校や塾の勉強や宿題

これらはテストで評価される勉強で、大人にやらされている勉強です。

子ども自身は喜んでは取り組まないかもしれませんが、将来の知性の礎となる大切な勉強です。

もうひとつは自主勉

これは自分の興味のおもむくままに書いたり、調べたりする勉強で。

テストや通知表では評価されないけれど、社会に出てから伸びてくる力が鍛えられます。

小学生のうちから、前者もしっかりできて、後者の楽しみも知っているのが一番よいとのこと。

そして、どちらの勉強にもなくてはならないのがノートです。

ノートを取るときに大切なのが「構造的に書くこと」だそう。

ノートは構造的に書くことが大事

ノートは「丁寧に書いていること」が大事と思われていることが多いですが、実はそれだけでは十分ではないんだとか。

丁寧に書くことよりもっと大事なのが「構造的に書くこと」なのだそうです。

なぜなら、ノートを構造的に整理して書くことで「情報を構造的に理解できるようになる」から。

ノートを構造的に書くためには、情報のつながり方を理解して、書く場所・書き方を考えて書く必要があります。

大人の私たちは入ってきた情報を、もはや無意識レベルで頭の中で構造的に理解していますが、まだ小さい子供たちにはそれができない。

だからこそ、ノートを構造的にとる経験を通して、情報を構造的にとらえる訓練をする必要があるのです。

そうすると、だんだんとものごとを構造的に理解して整理できるようになり、知識の定着がよくなるから学力が上がる、ということにつながるとのこと。

子どもの教育では、努力して歩んでいる過程そのものを褒めてあげることが何より大事とのこと。

ノートは褒めるために見ましょう、と繰り返し書かれています。

ノートを取るときのスピードと綺麗さの目安

ノートには3つの機能があります。「記録」「思考」「練習」の3つです。

記録:学んだことを書いて知識として定着させる機能

思考:学んだことを深堀りして自分の意見や主張を探し出す機能

練習:計算や漢字練習など、何度も繰り返して体が覚えるまで使う機能

ノートはこれらの目的に応じて書き方を変えることが大事とのこと。

「記録」を優先させるときは丁寧に。

「思考」や「練習」のときは、自分がわかればよいので、丁寧さはそこまで重視せずグイグイと集中して思い切り書くことが大切です。

何を書くかによって、字は変わってもいい。丁寧さにこだわりすぎるのも考えもの、とのこと。

集中して「グイグイ」とたくさん書く経験をしててほしい小学生時代だからこそ、速く書くことの大切さも子どもに教えていく必要があると。

「丁寧さ」と「速さ」の関係はこの4段階が目安です。

——-

①丁寧に書く →テスト、提出する書き取りノート

②丁寧に速く書く →授業中のノート

③速く丁寧に書く →計算ドリル、日記をぐいぐい書くとき

④速く書く →メモ、アイデアを忘れないうちに書くとき、発言メモなど

——-

10褒めて、指導は1

本の中で繰り返し述べられていたのが「ノートは子どもを褒めるために見るもの」という言葉です。

ノートは子どもを映す鏡。ノートを頭から否定することは子どもを否定することにもつながる。

だから「普段はノート見ないのに、テストの結果が悪かったときなどにたまにノートを見て叱る」のは最悪だとおっしゃっていました。

忙しい日々の中で毎日子どものノートを見ることは難しいと思いますが、「ノートで子どもを叱らない」ということは私もしっかりと気を付けていきたいと思います。

ノートを見るタイミング

ノートを見るタイミングとして一番いいのは、「宿題直後」だそう。

まだ脳のメモリが動いている状態、授業の内容も覚えている段階でですぐに直せると知識が定着するため。

子どもの興味は移りやすいので、2~3日経ってからノートを見ても遅いそうです。

毎日ノートを見るのは難しい場合は、連絡帳を活用するとよいそう。

連絡帳を見て、「授業内容が変わったとき」には見るようにするとフォローがしやすいとのこと。

低学年のうちに「書く力」が身につくコツ

本の後半からは、実際に各科目のノートを取るときにどのような点に気を付けたらいいかが書かれています。

それがめちゃめちゃ実践的で役に立ちました。

「なぜそうしたほうがよいのか」が腹落ちしやすかったです。

例えば、子どもにとっては教科書を丸写しすることがとてもよい勉強になる、など。

教科書丸写しが子どもにとってはとてもよい勉強になるのはなぜ?

大人の私からしてみると「教科書丸写しなんて、暗記のための勉強みたいでなんか嫌」と一瞬思ってしまったのですが、子どもにとっては学びが多いことのようです。

文章表現力、改行の仕方、句読点の打ち方、カギカッコの使い方、慣用句の使い方など。

また、低学年のうちに速く正確に写す訓練をすることは、高学年以降にノートに書き写さないといけないことが多くなったときにも対応していくために大事なことだそう。

子どもにとっては教科書を写すだけだけで自分の頭使わなくてもいいから楽だけど、実は音読しただけでは身に付かないものを知らず知らずのうちに吸収していけるという、すごく良い方法なんだと知れたことは大きいです。

教科書丸写し、我が家でも取り入れていきたいと思います。

なお、丸写しにとくにオススメなのは社会とのこと。(テストに教科書の文章がそのまま出ることも多い)

ほかにも、聞き取って書く訓練も大事だそう。

聴写のススメ

低学年のうちから聞いて写す練習をしておくと、中学年・高学年以降の「聞き取って書く」「メモ取り」に効果があるそう。

訓練方法としては、

・テレビの気に入ったセリフを聞き取ってノートに書く

・スポーツの試合やドキュメンタリー、ニュースなどを聞き取って書く

など。

聞き取って書くことで「ポイントを要約して書く能力」も身につきます。

大人が日常生活やビジネスの現場で自然とやっていることは、こうした子ども時代の書き写しや聞き取りの訓練の賜物なんだな、としみじみ感動してしまいました。

子どものやる気を引き出すための方法

子どものやる気を引き出す声かけや工夫もたくさん書いてあって参考になりました。

例えば、

・ゲーム感覚で時間を測って速く書く練習をする

・花丸のバリエーションを変えて褒める

・漢字を書かせたいときは、使った漢字に花丸をつける

・ノートは使い終わったら表紙に花丸を付ける

・良く書けたノートは複数の人で褒める(パパ、ママ、おじいちゃん、おばあちゃん)ことで子どもは「またしっかり書こう」とモチベーションを上げる

など、いろいろと真似したいワザがたくさんありました。

子どもは「自分のいい状態」を見てさらにやる気を出すので、目指すべき到達点、努力目標を見える形にして奮起させてあげるのがよいそう。

自由ノートで書く楽しさを感じる

「学校の勉強用のノート」「自主勉ノート」のほかに、子どもに好きなことを書いていい「自由ノート」を渡すのがよいそう。

好きに書いてもらうことで書く楽しさを体感してもらうのです。

好きなスポーツ選手について書くもよし、新聞を切り取って貼り付けるもよし、お天気について書くもよし。

好きなものについて熱中して書くことで、親も子どもも気づかなかった可能性に出会うこともあるそう。

とくに心に残ったのがこのフレーズです。

小さい頃から自分で楽しめるものを見つけて熱中し、紙勉(らっこ注:ノートに書いて勉強すること)の楽しさも経験した人は、社会人になって仕事をするようになってもその経験が生きてきます。

たとえ意にそぐわない仕事についたとしても、その中で楽しめるものを見つけて熱中し、自分で深めていくことができるのです。

そういう人は、その喜びを知っていて、方法も身についているから、自然にそうなるのです。

そして、そういう人は、他人が思いもよらない新しい企画やビジネスを発送することも得意です。

なぜなら、その人の知識体系にはオリジナリティがあるからです。

テスト用の勉強ばかりしてきた人、つまり与えられた問題ばかり解いてきた人の知識体系はありふれたものです。

ですから、仕事でも、新しい企画やビジネスを発想することは難しいのです。

悲しいかな私はテスト用の勉強ばかりをしていたので、新しい企画やビジネスを発想することは超不得意です。

※詳細はこちらをご覧ください⇒人生の底を脱して、ようやく自分の望む生き方が見えてきた話⑩

ですが、息子にはテストの点数や偏差値だけを気にすることなく、自分がおもしろいと思ったことをどんどん学んでいく喜び、楽しさを知ってほしいと思っています。

そして自分の頭を使って考え、自分と向き合う癖を早いうちから身につけてもらえたらな、と。

当面はこの本で学んだことを参考に、子どものノートを見ていきたいと思います。

以上、『小学生の学力はノートで伸びる!』のポイントまとめでした。

参考になるところがあれば嬉しいです。

今回読んだ本はこちらです。

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ほかにも「声かけの工夫」や「各教科ごとに気を付けるポイント」などがたくさん載っていました。

お子さんが小学校に入り、声かけの仕方で悩んでいる方はチェックしてみてはいかがでしょうか。

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